2023年12月6日
新型コロナが5類になってから、介護現場では技能実習生や留学生など外国人スタッフが増え始めています。皆さんも外国人を指導する機会が増えていると思います。
このとき困るのが「言っていることが相手にうまく伝わらない」ということ。普段は職場内で「教えるのがうまい」と評判の人でも、外国人が相手だとうまくいかないこともあります。そこで今回は、「外国人に言葉でものを伝えるときのポイント」を紹介します。
まず、「彼らは教科書で日本語を学んでいる」という点を理解しておきましょう。つまり、会話に際しては、教科書にあるような正しい日本語を使う必要があります。方言や省略した言葉、くだけた表現、「あれ」「それ」などの曖昧な表現、遠回しな表現などは避けましょう。会社・職場内だけで使っているような言葉も同様です。
逆に「正しい日本語=伝わりやすい」とは限りません。特に日本語は「完食」「感触」など同音異義語が多いので、言葉で伝える場合は、後者を「手触り」など言い換えるなどの工夫が必要です。
また、日本語の特徴として、「〇〇してはいけません」のように、最後にならないと肯定しているのか否定しているのか分からないという点があります。この場合、前段があまりにも長いと、日本語能力が十分でない人は、相手が話している途中で自分のヒアリング・処理能力を超えてしまい、結論が肯定なのか否定なのか理解できなくなることもあります。「正しいです」「間違っています」などと一番伝えたいことは最初に話すようにしましょう。
もちろん、言葉だけで伝えるのが難しい場合は、身ぶり手ぶりや表情の変化なども必要。できるだけオーバーに伝えることもポイントです。