2024年2月17日 | 2024年7月8日更新
昨年末、ある人材サービス会社が、女性の介護職を対象に実施した「身だしなみ」に関するアンケートの結果を発表していました。それによると、髪の毛については「暗めに染めている」が42%、「染めていない」が37%、「明るく染めている」が21%でした。
一般的には公務員や銀行・証券など「堅い」というイメージの職場ほど髪の色に関する規定も厳しいというイメージですが、介護職もどちらかといえばそれに近いといえそうです。
もっとも、介護職の場合には「堅い」「真面目」というイメージを打ち出したいことが理由だけではないようです。アンケートの自由記述の中には「今の高齢者が若い頃は、明るい髪の色の人は外国人しかいなかった。利用者が違和感を持たないよう、明るい色にはしないように職場で言われている」というものがありました。
確かに、今の高齢者世代だと日本人が髪を明るい色にすることになじみがないかもしれません。認知症の高齢者は、金髪=外国人と思い込んでしまうかもしれません。また、戦争体験者などの中には外国人に苦手意識を持つ人もいると考えられます。そうした人たちのことを考えると、「介護職の髪は黒またはそれに近い色」というのが無難なのかもしれません。
とはいえ、インフルエンサーとして動画投稿サイト「ユーチューブ」や「ティックトック」などで人気を博している現役介護職の中には、青やピンクなど芸能人顔負けの髪の色の人もいます。
こうした人たちがきちんと現場業務もこなしていることを考えると「明るい髪色は利用者に違和感」というのも、先入観や思い込みのような気がします。