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福祉あるある

介護事業者最大の脅威は「イオンの開店」

2023年10月7日

 介護事業者にとって悩みの種は何と言ってもスタッフ採用です。「時給を上げないと、応募者がさっぱり来ない。でもこれ以上高くしたら赤字になる…」とそろばんをはじきながら頭を抱えている経営者も多いのではないでしょうか。

レジでの接客(イメージ)
レジでの接客(イメージ)

 多くの介護事業者では、近隣の同業者の時給などを基に募集時の賃金を決めていると思います。しかし、それよりも参考にしなくてはならない数値があります。「イオンなどの大型ショッピングセンターの時給」です。

 規模にもよりますが、イオンクラスのショッピングセンターができると、一気に数百人、場合によっては千人単位での雇用を生み出します。しかも「大手企業」「暑さ寒さも関係ない屋内での仕事」です。応募者が殺到し、介護に限らず「半径数キロの事業所・店舗は主婦パートが全く採用できなくなる」ということも珍しくありません。

 「介護事業をする場所を探す上で最も重要なのは『近隣にイオンの開設予定がない』ということ」と、ある介護事業者は語ります。

 コロナ前の話ですが、東北地方のある都市にイオンができました。その都市の介護職パートの時給は、当時で1000円~1200円ぐらい。しかし、イオンは1500円程度で募集をかけました。しかも開店して数カ月は非常に多くの来店客が予想されるため、店員も多く配置しなくてはなりません。そのため当面は時給5割増しという、その都市にしては破格の額を打ち出しました。

 市内の有料老人ホームも、この時給には「とても太刀打ちできない」とさじを投げました。しかし、今のスタッフに移られても困ります。イオンの求人が落ち着くまで「商品券で臨時ボーナス」など、固定費を上げない形で、なんとか引き留めたそうです。

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