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「文化時報」コラム

㉔火と水のバランス

2023年3月4日

※文化時報2022年8月5日号の掲載記事です。

 連日のものすごい暑さに、ついに動きました。孫のために、猫の額ほどの庭にビニールプールを置いて、その上に日よけのシートを張りました。大きなシートが折からの風をはらんで、まるで帆船。お嫁さんと2人で汗だくになりながら、なんとかやり遂げました。

傾聴ーいのちの叫び

 それにしても、子どもは水が好きですね。昔、中医学を少々かじったときに、老師が説いてくださった木火土金水の話を思い出します。

 これからぐんぐん成長していく子どもは、体の中に「火」の要素をたくさん持っていて、ぼんぼん燃えているそうです。だから、好んで「水」に近づき、触れて、バランスを取ろうとするのだそうです。

 対して、老人になると、体の中の「火」の要素は衰えるばかりですから、補充しようとして火鉢に寄っていくのだとか。いやはや、おっしゃる通り。

 それにしても、なんというエネルギーでしょう。小さなジョウロで水をすくっては、「じゃあああ~」と言いながら流す。飽くことなく、何度も、何度も、何度も。見ているこっちの方が早々に飽きてしまって、さっきからあくびが止まりません。

 1歳と4か月。体の中の「火」が日増しに大きくなっていくこのエネルギーの塊。かたや、60歳。体の中の「火」は、盛りを過ぎて消えゆくばかり。

 あ、そうか。だから、この子に寄っていってしまうのだわ。このエネルギーの塊は、まさに私の火鉢。なにをさておき、近寄っていって抱きしめたくなってしまうのは、そういうことだったのですね。合点がいきました。

 日よけの脇から、ふと見上げると、真っ青な空に美しい彩雲が浮かんでいました。いにしえの陰陽師(おんみょうじ) が見たら「おおお、なんという吉兆!!天が御子を寿(ことほ)いでおりまする~」なんて言うに決まっています。ねー。だってそれくらい素晴らしい命のパワーだものねー。

 おっと、バババカなんて言われちゃかないませんよ。抑えて、抑えて。

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