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お寺と福祉の情報局

利用者背負い階段で、雪かきも…送迎は体力勝負?

2023年8月21日

 気候風土などが多様性に富む日本では、同じ介護保険サービスでも実際の提供の様子は地域差が大きいものです。

体力のある男性(イメージ)
体力のある男性(イメージ)

 例えばデイサービスなど、通所系サービスの送迎がそうです。

 高齢者の多くは戸建ての持ち家に住んでいますが、大都市圏のベッドタウンなどでは集合住宅に住んでいる高齢者も少なくありません。そして、1970年代以前に建てられた旧公団住宅や市営住宅などではエレベーターがないことが一般的です。そうした家に住む高齢者が利用者の場合、スタッフが背負って3階、4階から階段で運ばなくてはなりません。

 また、長崎市や広島県尾道市などの「坂の町」には、車が入っていけない路地や階段が数多くあり、その先に住んでいる利用者もいます。この場合も、スタッフの人力だけが移動手段です。

 同様に大変なのが雪国です。独居の要介護高齢者では、自宅前の雪かきはできませんから、スタッフが迎えにいくと、家の前がすっぽりと雪に覆われてしまっていることも珍しくありません。急いで雪かきをし、何とか玄関ドアを開けられる状態になって、声をかけると「今日は体調が良くないから行くのを止める」と言われることもあるとか。スタッフの落胆ぶりが目に浮かびます。

 こうした力仕事が多いことから、女性の就労比率が高い介護現場の仕事の中でも、デイの送迎は男性が担当することが多いようです。しかし、人手不足が深刻な中で、定年退職後のシニア層などに頼らざるを得ないのが現実とか。

 愛知県にはマッチョな男性ばかりが在籍する介護サービス事業所があります。ともすると「話題作り」と捉えられがちですが、実はかなり現場のニーズに即した取り組みといえるのではないでしょうか。

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