2023年1月3日
高齢者施設では、大みそかはいつもより消灯時間を遅くして、スタッフと入居者が一緒にNHK紅白歌合戦などを見ながらゆっくりと過ごすことが多いようです。
年明けは皆で近所の神社に初詣に行ったり、獅子舞が来てくれたりする施設もありましたが、コロナ禍でここ数年は取りやめているケースが多くなっています。元々、高齢者施設では事故防止のために雑煮などは出さないため、「施設での暮らしは、家に比べると正月気分がいまひとつ」と思う人もいましたが、ここ数年は特にそう感じる入所者が増えているのではないでしょうか。
また、「年末年始は家に帰って家族と過ごす」という入居者も少なくありませんでしたが、ここ数年は、コロナ感染予防のため面会を制限していることもあって一時帰宅が難しく、入居先で年を越す人が増えています。こうした中で、施設としては「いかに施設に居ながら入居者に年末年始気分を味わってもらうか」が悩みのタネとなっています。
同様の悩みのタネが「スタッフのシフト調整」です。施設で働くスタッフは「土日祝日関係なしの仕事」ということは十分に理解していますが、さすがに年末年始となると休みを希望する人が増えます。家族のいるスタッフほどその傾向が強いため、施設側は「独身スタッフを中心に、なんとかシフトを組んでいる」というのが現状でした。ここ数年は帰宅する入居者が少ないため、必要なスタッフ数も多くなり、ますますシフト調整が難しくなっているとか。
もっとも、手当が出ることに加え「2月など安く旅行に行ける時期にまとまった冬休みがもらえるから」と、年末年始の出勤を希望する若手スタッフも少なくないそうです。