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「語らいカフェ」ざっくばらんに

2023年1月6日

※文化時報2023年1月1日号の掲載記事です。

 障害のある子やひきこもりの子の親が、面倒を見られなくなる「親なきあと」について語り合う「親あるあいだの語らいカフェ」が12月14日、真宗大谷派の聞法道場「あかんのん安住荘」(三浦紀夫館長、大阪市平野区)で開かれた。当事者の親や支援者、スタッフら16人が参加し、お茶とお菓子を片手に、よもやま話に花を咲かせた。

「親なきあと」について語り合う参加者ら
「親なきあと」について語り合う参加者ら

 一般財団法人お寺と教会の親なきあと相談室(小野木康雄代表理事、京都市下京区)の関連事業。あかんのん安住荘は、2階に就労継続支援B型事業所=用語解説=を設けており、障害者や家族らの相談を受ける機会が多い。語らいカフェは、日頃から交流できる場を設けようと今回初めて開催した。

 この日は全員で自己紹介をした後、障害のある子のいる藤井奈緒理事が、なぜ語らいカフェの活動に力を入れているかを説明。「制度や契約の話は、必要に応じて教えてくれる人がたくさんいるが、人間が生きていく上ではそれだけでは足りない。お互いさまの支え合いが必要だ」と訴えた。

 続いて大谷派僧侶の三浦館長が、軽度の知的障害のある男性が1人残された親なきあとの実例を紹介。訪問看護師の求めで男性と関わるようになり、訪問販売を断ったり、成年後見制度=用語解説=を活用したりした経験を伝えた。

 重度の身体障害がある子の母親は「これからどうしたらいいかという漠然とした不安はあるが、地域でつながりができると安心感が生まれる。次回以降もここに来て、いろいろな話をしたい」と感想を語った。

 次回は1月17日午後1~3時に行われる。問い合わせは一般財団法人お寺と教会の親なきあと相談室・大阪市あかんのん安住荘支部(06-6796-7260)。

 

【用語解説】就労継続支援B型事業所

 一般企業で働くことが難しい障害者が、軽作業などを通じた就労の機会や訓練を受けられる福祉事業所。障害者総合支援法に基づいている。工賃が支払われるが、雇用契約を結ばないため、最低賃金は適用されない。

【用語解説】成年後見制度(せいねんこうけんせいど)

 認知症や障害などで判断能力が不十分な人に代わって、財産の管理や契約事を行う人(後見人)を選ぶ制度。家庭裁判所が選ぶ法定後見制度と、判断能力のあるうちに本人があらかじめ選んでおく任意後見制度がある。

 

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