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ほっとひと息、家族と支援者 第2回語らいカフェ

2022年9月16日

※文化時報2022年9月16日号の掲載記事です。

 障害のある子やひきこもりの子の面倒を親が見られなくなる「親なきあと」に関し、当事者らが悩みを分かち合う「親あるあいだの語らいカフェ㏌城興寺」が4日、京都市南区の真言宗泉涌寺派城興寺(上原慎勢住職)で開かれた。6月に続き2度目の開催で、障害のある本人や家族、支援者ら25人が参加した。

「語らいカフェ」で傾聴する僧侶。さまざまな人たちが話をしに来た
「語らいカフェ」で傾聴する僧侶。さまざまな人たちが話をしに来た

 文化時報社が設立した一般財団法人「お寺と教会の親なきあと相談室」(小野木康雄代表理事)の関連事業。お寺の和やかな雰囲気に包まれながら、胸の内を語ったり心を落ち着けたりして、ほっとひと息ついてもらうことを目的としている。

 参加者らは、ペットボトルのお茶とお菓子、約束事が書かれたフライヤーを受け取ると、まず本堂へ。本尊と上原住職にあいさつした後、思い思いの場所に分かれて、僧侶や支援者に話を聞いてもらった。

 前回と同様、看護師のボランティア団体「OneNurse」(ワンナース、名古屋市)も協力。ストレス測定を通じて参加者と交流していた。「語らいカフェ」の第3回は12月4日、第4回は来年3月5日、いずれも午後2~4時に城興寺で行われる。

傾聴へのニーズ高く

 「親あるあいだの語らいカフェ㏌城興寺」では、2時間以上にわたり話し込む当事者や、「親なきあと」の具体的な事例について助言を求める支援者もいた。僧侶らによる傾聴へのニーズは高いといえる。

受付を手伝う一般財団法人「お寺と教会の親なきあと相談室」のスタッフら
受付を手伝う一般財団法人「お寺と教会の親なきあと相談室」のスタッフら

 「親なきあと相談室」の看板を掲げながら、必ずしも当事者や支援者だけが訪れるわけではない。近くに住む丸田久子さん(81)は「お葬式やお墓のことでお世話になり、住職の顔を見に来た」と話した。前回も参加したという。

 また、近くの柴田厚子さん(65)は、城興寺が計画している子ども食堂に関心があって訪れたといい、「皆さんが心から受け入れてくれたので、とてもうれしかった。話しやすい雰囲気づくりがされていた。次回もぜひ参加したい」と語った。

 この日は本尊と向き合って、じっと手を合わせ続ける人の姿も。運営を手伝ったスタッフは「お寺だからこその光景だった。無理に話しかけないよう遠慮していた」と明かし、上原住職は「相手の沈黙を、こちらが我慢することも大事」と話していた。

 

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