※文化時報2021年10月21日号の掲載記事です。 ある大学から「児童虐待が絡む刑事事件での経験を講義してほしい」との依頼を受け、記憶をたどった。弁護士になってまだ2カ月目だった私が、ほぼ同時期に弁護人を務めた二つの事件を思い出した。…
2022年10月11日
※文化時報2021年10月7日号の掲載記事です。 「○罪被害者」の「○」に入る漢字1文字は何か、と問われたら、多くの人が「犯」と答えるだろう。しかし、そこには「冤(えん)」という字も入る。…
2022年10月4日
※文化時報2021年9月23日号の掲載記事です。 福岡事件の二人の死刑囚の雪冤(せつえん)のために奔走していた古川泰龍師のもとに、ある時、「冤罪(えんざい)救済活動の支援を行いたい」という、弁護士を名乗る男がやってきた。古川師は当時、佐賀から熊本県玉名市の立願寺に移っていたが、この「弁護士」は、東京からはるばる…
2022年9月27日
※文化時報2021年9月9日号の掲載記事です。 捜査→起訴→裁判→有罪判決→刑の執行と進む刑事手続きの中で、宗教者の関わりが法律に定められている制度がある。「教誨(きょうかい)」である。明治時代の古い法律である「監獄法」29条に、被収容者が求めれば教誨を受けることができると定められ、現在は「受刑者処遇法」68条…
2022年9月20日
※文化時報2021年8月26日号の掲載記事です。 私は10歳の時に横浜から鎌倉に転居した。転校後に進級した5年生のクラスでいじめに遭ったこともあり、初めのうちは鎌倉での生活になじめなかった。…
2022年9月13日
※文化時報2021年8月5日号の掲載記事です。 無実の罪で10年間服役した後、自らの汚名を晴らすために裁判のやり直しを求める94歳の原口アヤ子さんのために無罪判決を勝ち取りたい。私の弁護士人生は、そのすべてが大崎事件という再審事件の弁護活動とともにある。…
2022年9月1日